我が家にやってきた元保護犬のめしうまさんはフィラリア陽性です。
心臓にフィラリアの成虫が寄生しています。
フィラリアは薬で予防できる病気の為
今どき罹ってる子は少ないのですが
保護犬の場合、元飼い主さんがきちんと予防薬を与えてなくて、感染してることが少なくありません。
フィラリアは命に係わる病気なので、飼うかどうか相当悩みましたが、悩んだ末に飼う決断をしました。
これから保護犬を飼おうと思われていたり
飼おうと思っている犬がフィラリア陽性で
どうしようか迷われてる方に読んで欲しくてこの記事を書きます。
- 犬フィラリア症についてどんな事を調べたのか
- 飼うと決断した決め手は?
- どんな治療法があるのか?
- 治療費は毎月どれくらいかかってるか?
- フィラリア症に感染したら治るのか?
などを詳細に書いていきたいと思います。
※2022.4月 追記 めしうまのフィラリアは陰性になりました。10ヶ月で陰転しました!
フィラリア陽性から10ヶ月で陰性に!我が家の犬が行った治療法
フィラリア陽性の犬の里親になる決断
めしうまと初めて会った時、
人懐っこく近寄ってきて、夫婦揃って一目惚れしてしまいました。
しかし保護施設の方から、めしうまはフィラリア陽性だと知らされました。
フィラリア陽性‥フィラリアの成虫が犬の心臓の血管に寄生してる状態を言います。
フィラリア症とは、心臓に住むフィラリアが原因となる病気の事です。
寄生してる場所が心臓の血管内なので
消化器の寄生虫のように薬で殺してうんちで排出できません。
保護施設の方は
と、そんなに深刻に考えなくて良いという感じでした。
しかし、家に帰って色々と調べてみると
フィラリアは命に係わる病気で
こんな症状が出たら末期とか、最期はこんな風になるとか、治療費が高くつくとか
深刻な内容ばかりで、保護施設で聞いたものとはギャップがありました。
「フィラリア症はとっても怖い病気です。予防薬で防げる病気なので、きちんと薬を与えましょう」
って記事だらけで、じゃあ既に感染した子はどうしたら良いんだよ!!
ってとても辛くなりました。
フィラリア弱陽性か強陽性か
フィラリア陽性にも弱陽性と強陽性があります。
強陽性か弱陽性かは心臓に住むフィラリアの数で判断されます。
強陽性の方が心臓や肺やその他の臓器に影響が出てる可能性が高く
急性で悪化する可能性も高い。
めしうまさんはその時はまだ強陽性か弱陽性かは分かっておらず、避妊手術前の検査で分かると言われました。
もし強陽性なら手術も受けられないそうです。
その後、避妊手術は無事行われ強陽性ではない事は分かりました。
強陽性だったら飼うのはやめておこうと思っていたので、なんとか最悪の事態ではない事は分かりました。
フィラリア陽性の犬を飼うと決断した決め手
ネットで色々と検索すると怖い事しか書いてないけど
保護団体さんはフィラリア陽性の犬を沢山見てるからあまり深刻な事は言わない。
どう考えたら良いんだろう。
という事で、事前に動物病院に相談することにしました。
フィラリア陽性の犬を飼うかどうするか悩んでいます。
推定2~3歳の柴犬で、現在は普通に元気そうですが、フィラリアの犬を飼うのは大変でしょうか?
と聞くと
動物病院の先生は
と言ってくれたのです。
その先生の言葉で
そうか、長生きしてほしいではなくて
これからこの子に幸せな犬生を送って欲しいんだ。
平均寿命生きるかよりも、1日1日を幸せに生きて欲しい。
と思い、飼う決断をしたのです。
その動物病院は古くからある病院で
フィラリア治療や手術の経験もある先生でした。
しかし今はフィラリア症は薬で予防できる病気の為珍しく
獣医さんによってはフィラリアの子を診た事がない人もいるそうです。
フィラリア陽性の子を飼うなら
事前にきちんと診てもらえる病院を見つけておくのが大事だと思いました。
犬フィラリア症の4つの治療法
フィラリアの治療法は3つあると
保護施設でスタッフの方から教えてもらいました。
1.外科手術でフィラリア成虫を取り出す
心臓の血管に寄生するフィラリアを外科手術で取り出します。
「吊り出し手術」という手術で細い器具を心臓の血管に通して、フィラリア成虫を取り出す手術です。
手術のリスクが伴う為、急性フィラリア症(大静脈症候群)など緊急の場合以外はあまり行われません。
急性フィラリア症(大静脈症候群)とは
フィラリアが本来の寄生部位である右心室から後大静脈という太い血管に移動した状態を後大静脈症候群(ヴェナケバシンドローム VCS)といいます。
この状態はある日突然やってきます。急に呼吸が苦しくなり立てなくなる。赤血球は破壊されるため血色素尿という赤い尿が出ます。VCSに陥ると早い犬では数時間で死亡します。もっても2日くらいでしょうか。引用:アイリスペットどっとコム
2.薬でフィラリア成虫を駆除する
心臓に住むフィラリア成虫を薬で駆除すします。
ただ、死んだフィラリアが血管内に詰まる事がありリスクの高い方法で、あまりこの治療法をすることはないそうです。
3.温存療法 フィラリア予防薬を飲むだけ
フィラリア予防薬を毎月飲んで
新たなフィラリアに感染しないようにする治療法です。
フィラリア成虫の寿命は5~6年なので
自然と寿命を迎えてお亡くなりになるのを待つという、フィラリア温存療法というか共存療法というか。
一番、危険が伴わない方法なのです。
保護施設のスタッフの方曰く
温存療法が一般的でほとんどの病院がこの治療法をしてると言われました。
しかし、画期的な4つ目の治療法があり
それを私が相談した動物病院の先生は提案してくれたのです。
4.ボルバキア治療
ボルバキア治療とは最近出てきた新しい治療法です。
フィラリアの体内にはボルバキアと言う細菌が共生しておりますが、この菌(リケッチア)を駆除するとフィラリアも駆除出来ることを利用した治療です。
テトラサイクリン系の抗生物質を投与してフィラリアを弱らせた上でイバメクチン系のフィラリア予防薬を低容量から少しずつ処方していきます。
フィラリアの体内にさらにボルバキアという細菌が住んでいて
この菌を殺すとフィラリアは早く死ぬことが分かっています。
ボルバキア治療についてもっと詳しく⇒ 酪農学園大学 動物薬教育研究センター|テトラサイクリンによる犬糸状虫の治療
ボルバキア治療は、外科手術や駆除薬を用いる方法と比べてリスクは低く、温存療法よりも積極的にフィラリア成虫を駆除できるという画期的な方法ですが
抗生物質を長期間飲むリスクはあります。
(薬剤耐性菌や腸内細菌が乱れる等)
めしうまはボルバキア治療をしています
ボルバキア治療は、抗生物質毎日朝晩飲ませないといけません。
抗生物質の長期投与リスクも考えました。
しかし、温存療法を選んでフィラリアと数年共存するのも、心臓や肺などに負担をかけリスクがあります。大静脈症候群で急変する恐れもあります。
素人の考えですがリスクを天秤にかけた時に
温存療法の方がもしかしてリスクが高いかもと思いました。
また、どちらもリスクがあるなら、積極的治療をしたいと思いボルバキア治療を選びました。
治療開始して1ヶ月を過ぎますが、今のところ体調に変化はありません
犬フィラリア症の治療費は毎月いくらかかる?
温存療法の場合・・
通常と同じように毎月予防薬を飲むだけです。
なので費用面は通常の予防薬を飲むだけの場合と比べて差はないと思います。
ただ、通常と少し違うのは
フィラリア陽性の子の場合、予防薬をそのまま飲むと、ショック反応を起こして命に係わる事があるので、ショック防止剤としてステロイドと一緒に予防薬を飲みます。
その分の薬代はかかりますが
通常と比べてそんなに大きな負担になる額ではないでしょう。
ボルバキア治療の場合・・
毎日薬を飲ませるのでフィラリア予防薬とは別に薬代がかかります。
治療法や診察内容や薬によって金額は変わると思います。
我が家では治療費に毎月1万円くらいはかかると見ていますが
フィラリアが早く治ってしまえば治療費はかかりませんし
ずっと抗生物質を投与し続ける訳ではなくて、休止期間もあるのでその間は薬代はかからないです。
犬のフィラリア症は治るのか?
フィラリア陽性の犬を飼おうかどうか迷われてる方なら必ず
フィラリア症は治るのだろうか?
と思われると思います。
私は医療知識のない人間なので、そんなにアテになる情報ではないかもしれません。
が、フィラリア陽性の犬を飼った方とかいろんな方の話を聞いて総合して自分が思う事を書きます。
まず、フィラリア症は治るかというと
心臓に寄生しているフィラリアが死に
陰転(陽性から陰性に転じる事)はあります。
が、フィラリアによって一度傷ついてしまった心臓や肺などの臓器は
フィラリアが死んだ後も治りません。
なので、フィラリアが陰転した後も
心臓病の犬と思って激しいスポーツをさせたり温度変化には気を付けないといけません。
フィラリアをきちんと治療することで陰転したという犬は沢山います。
保護施設に行くと、前に飼ってた犬がフィラリアだったけど陰転してその後も普通に長生きしたよとか、元気に生活してるよとかいう話を沢山聞きました。
また友人の話ですが
昔飼ってた犬がフィラリアになって、気づけば腹水が溜まってたそうです。
腹水が溜まるのはかなり重度の症状なのですが
腹水がたまるたびに病院に水を抜きに行き
治療をしてたらその後7年ほど生きて(15歳くらい)
他の病気で死んだそうです。
腹水が溜まるほど重症な犬でも、普通の犬と変わらず長生きする事があるのかと驚きました。
犬フィラリアについて私が思う事
色々なフィラリアにまつわる経験談を聞いて、私が思う事なんですが
フィラリア成虫の寿命は5~6年。
寄生虫だって宿主(犬)に死なれてしまうと
自分たちも生きられないのでそうそう悪さしないと思うんです。
また、今でこそ予防が徹底されていますが、犬とフィラリアは昔から共存して生きてきました。
人間がフィラリアを敵と見てるけれど
自然界では寄生したりされたりは普通のことで、これが自然の摂理ならば、そう怖がらなくても良いのでは。
なんて思いはじめたのです。
めしうまさんに住んでるフィラリアが早く死んで欲しいと思ってます。
だけど、それ以上に、めしうまさんに悪さをせず仲良く共存してよ。
といつも祈ってます。
フィラリア陽性の犬を飼うということは・・
普通の犬のように長生きはできないかもしれません。
急変するかもしれないという不安もあります。
でも、その分1日1日を幸せに生きて欲しいと思えます。
人生(犬生)長さじゃない。中身だワン!
犬の目の健康について。
めしうまちゃん、日向ぼっこ大好きなのは良いのだが…紫外線で目に負担かからないか心配。
人間みたいにサングラスできないし。たまに空をじーって見てるし…
でも、犬の日向ぼっこは、皮膚病予防に良いらしく、気持ちよく日向ぼっこしてるので、やめさせられない。
前に飼ってた柴犬のギンちゃんは、結構早く(7歳くらいで)目が白く濁ってきて、最後の方はほぼ視力なかったから、余計目のことは気になる!
目の健康のためになんか良い方法ないかな?
と思っていた時に、エサにふりかけるだけで目のケアができるサプリ食べる目の革命 を知りました。
目が白くなると、手術以外の治療方法がないらしいので、早めに対策しておかないと。
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