キッチン選びの際、ほとんどの方が迷うワークトップの素材。
どこのメーカーもワークトップは大体
- ステンレス
- 人工大理石(人造大理石)
から選べるようになっていますが、どちらも良いところと悪いところがある為
ただ見た目だけで選ぶと失敗してしまうかもしれません。
デザイン、実用性を踏まえてどちらの素材が良いのか
ステンレスと人工大理石(人造大理石)のメリットデメリットを比較してみましょう。
ステンレスワークトップのメリットデメリット
ステンレスのメリット
錆びにくく強い 熱にも強い
ステンレスは非常に錆びにくい素材で強度も高く
さらに耐熱性に優れているので、キッチンのみならずあらゆる分野で使われています。
医療機器でもステンレスを多く使っているのは、錆びにくく強い衛生的であると言えます。
汚れがしみ込まない
ステンレスは汚れがしみ込まない素材なので、お手入れがラクです。
臭いがつきにくい
ステンレスは臭いもしみ込みにくい素材なので、衛生的でキッチンに最適の素材です。
人工(人造)大理石よりも安い
メーカーによると思いますが、ほとんどの場合人工大理石のワークトップよりもステンレスのワークトップの方が数万円安いです。
ただ、安いステンレストップはエンボス加工などで見た目が少しチープに見えます。
ステンレスのデメリット
安いステンレスワークトップはチープに見える
高級なステンレスキッチンは凄くカッコイイです。
ワークトップがヘアライン加工(細かい真っ直ぐの線が入った加工)やバイブレーション加工(波上の細かい傷のような加工)が施されていて直線的でスタイリッシュです。
ですが、グレードが下~中程度の一般的なキッチンの場合、ステンレスワークトップがチープな印象になります。
エンボス加工(凸凹加工)やツルツルのもので、賃貸アパートのキッチンみたいに見えるのです。
無機質な雰囲気
ステンレスワークトップは人工(人造)大理石のように色や模様がなく、シルバー一色。
加工の違いで印象は変わりますが、温かみのない無機質な印象のキッチンになります。
ただ、その雰囲気が好みな方には人気です。
もらい錆ができる
ステンレス自体は非常に錆びにくい素材ですが、濡れた空き缶などをシンク内に放置していると
もらい錆と言って錆がステンレスに移ってしまうことがあります。
これが取れにくいのです。
小傷が付きやすい
ステンレスは素材としては耐久性があって強いのですが
普通に使っていても小傷が付きやすい素材です。
エンボス加工やバイブレーション加工なら、傷が目立ちにくいです。
水垢や水滴が目立つ
ステンレスは水垢や水滴の跡が目立ちます。
私も新しいピカピカのキッチンで洗い物をして数時間後、シンクが水滴の跡まみれになっているのを見てショックでした。
長く使っているとくすんでくる
新しいうちはピカピカのステンレスでも、長く使っているとその輝きがなくなりくすんできます。
特にシンク内は水垢が固まって取れにくくなります。
ですので、普段からこまめに汚れや水滴はふき取るようにする必要があります。
人工(人造)大理石メリットデメリット
ところで、先ほどから人工(人造)大理石と書いてきたのですが
「人大、人大」
と略して言いますが
人工大理石・人造大理石
は素材が少し違います。
- 人造大理石・・
天然大理石を粉砕し、セメントや樹脂で固めた半人工素材。 - 人工大理石・・
アクリル樹脂やポリエステル樹脂を主成分とし、人工素材。
天然大理石は使っていない。
人工大理石の方が大量生産できるので価格は安くなります。
人工大理石、人造大理石、どちらを使っているかはメーカーによって違います。
- 人造大理石ワークトップのメーカー
トクラス、リクシル、タカラなど - 人工大理石ワークトップのメーカー
TOTO、クリナップなど
人工(人造)大理石のメリット
色や柄が豊富でインテリアに合わせやすい
人工(人造)大理石は、白というイメージが強いかもしれませんが
色んな色や模様があります。
白だけではなくて、グレー系、ベージュ系、石目調、マーブルなど様々です。
経年変化の黄ばみがイヤなら、模様が付いたものやグレー系がおすすめです。
見た目が明るくておしゃれ
人工大理石のキッチンは白っぽい明るいものが多いので
キッチンがパッと明るくなりおしゃれに見えます。
水垢が目立ちにくい
ステンレスと比べると水垢や水滴が目立ちにくいので、その点はお手入れがラクと言えます。
肌触りが良い
ステンレスは触るとひんやりしていますが、人工(人造)大理石はさらっとして肌触りが良いです。
人工(人造)大理石のデメリット
熱に弱い
人工(人造)大理石は熱に弱い素材なので
熱いフライパンなどをワークトップに直接置いてしまい跡が付いてしまった
という例が少なくないそうです。
小傷が付きやすくそこに汚れが入ってしまう
普段使いでも小傷が付きやすい素材です。
そして、年月が経つにつれてその小傷の中に汚れが付着してしまい見た目が汚くなります。
色の濃い調味料などを置きっぱなしにするとシミになる
醤油やコーヒーなど色の濃いものが垂れてそのまま置きっぱなしにするとシミになってしまいます。
ただ、最近の人工(人造)大理石はシミが付きにくいように作られているようです。
重い物を落とすとワークトップが割れる恐れがある
人工(人造)大理石のワークトップは重い物を落とすと割れる事があります。
ワークトップが割れるなんて‥
と思いましたがこれが意外と少なくないようで
我が家のキッチン取り付けをしてくれた業者の方は
と言っていました。
経年劣化で変色してくる
時間が経つと紫外線などの影響で、白くて明るいキッチンが黄ばんでくる可能性があります。
真っ白のワークトップにされたい方は、黄ばんでくることも頭に入れておいた方が良いです。
もらい錆びができる
ステンレスと同様、人工(人造)大理石ももらい錆が付きます。
我が家はもこのもらい錆びに困っています。キッチンはステンレスなのですが
お風呂と洗面ボウルが人大で、どちらも排水溝のところにもらい錆が付いています。
家を建ててすぐは水に鉄が混じる事があって、その鉄によるもらい錆です。
なかなか取れないので困ります。
シンクがステンレスの場合、つなぎ目が出来て汚れがたまりやすい
ワークトップは人工(人造)大理石でも、シンクまで同じ素材にするのはちょっと‥
という方は多いと思います。
人工(人造)大理石は熱に弱く、重い物を落とすと割れたりヒビが入る可能性があるので
シンク内にまで使うとより気を遣わないといけないからです。
ですが、シンクをステンレスにすると必ずつなぎ目ができるので、ここが年月とともに汚れやカビなどが発生しやすくなります。
ステンレスより高い
先ほども載せていますが、ステンレストップよりも人工(人造)大理石の方が価格が高くなります。
キッチンワークトップはステンレスか人工大理石かどっち?
ステンレスワークトップ、人工(人造)大理石ワークトップのメリットデメリットを見てきました。
どちらも良いところと悪いところがありますが、まとめるならば
キッチンとしての実用性を取るか、インテリア性を取るか?
というところです。
- 絶対調味料などをワークトップに置きっぱなしにしない
- 鍋やフライパンを置く時は必ず鍋敷きを使う
など徹底できるなら人工(人造)大理石で良いと思います。
イヤイヤ、ズボラなので絶対シミを作ってしまいそう‥
というなら、ステンレスの方が安心です。
我が家のキッチンワークトップは・・
我が家はステンレスワークトップを選びました。
理由は、
- 元々オールステンレスの無機質なキッチンに憧れていて、ステンレスが好きだから
- ステンレスの方が使い慣れているから
です。
しかし、リクシルやパナソニックなどのメーカーのグレードが下~中のキッチンでは
ステンレストップが安っぽい事に気付きました。
こんな安っぽいなら人造大理石の方がカッコイイかなと思っていたのですが
ある日、知人宅で黄ばんで汚くなった人工大理石のワークトップを見てしまい
これはイヤだ!と思ってステンレスにしました。
チープに見えると思ったエンボス加工のステンレストップですが、扉の色や全体の雰囲気もあってかそんなにチープに見えないです。
濃いブラウン系、木目系の扉にはステンレスワークトップが合います。
ステンレスが良いけれど、見た目がチープでイヤだな~と思われている方!
そんな事ないですよ!
エンボス加工のステンレストップも割とカッコイイですよ。
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